『完璧な病室』 小川洋子

完璧な病室 (中公文庫)

完璧な病室 (中公文庫)


久々に小川洋子さんの作品を読みました。
なんか、不思議な感じでした。
やたらと食べ方に焦点が行くんですよ。


  ぶどうを食べるときの、淡い紫に染まった弟の指先は、
  上等な工芸品のように繊細だった。


とか、


  痛いくらいの冷えた静けさの中で、肉をちぎったり
  野菜を砕いたりする音だけがあぶり出しのように浮き上がってきた。


とか。
耽美的なのかなぁ。
ちょっとよくわからない話でした。