『沈黙』 遠藤周作

沈黙 (新潮文庫)

沈黙 (新潮文庫)


ついに読みました。
キリシタン禁制の時代に日本に布教するためにやってきた司祭が、様々な苦難を経て、神の沈黙を問い掛ける物語。
正直に言うと、全然共感できなくて、微妙でした。
そのなかで妙に納得してしまったのは、棄教した司祭の言葉。
それは、西洋では絶対的存在である神が、日本では変質して、人間に近い存在である大日となってしまう、というもの。
西洋と日本での神のとらえかたの違いを語った言葉です。
私にとっては神は単なる概念なので、どっちでもいいじゃないかとつい思ってしまうわけですが、
信者にとっては自己のアイデンティティに関わる問題だから、深刻な問題なのかもなぁ。