『サウスバウンド』 奥田英朗

サウス・バウンド

サウス・バウンド


元過激派の父を持つ主人公、次郎。
第1部の舞台は東京の小学校。
友達と遊んだり、クラスメイトにちょっとどきどきしたり、
不良中学生に目をつけられて大変な目に遭ったり…。
さらに、父の起こす騒動に巻き込まれたり、
母方の親戚は金持ちだと知ったり、
いろんな事件に巻き込まれながらもたくましく生きる主人公。
第2部の舞台は沖縄の西表島
そこは父の故郷。
そこで汗水たらしながら働く父の姿を見て、父を尊敬するようになるものの、
やはりここでも父は騒動を起こして…。


第1部より第2部の方が面白かったかな。
父親の言動が、時代錯誤な印象なのに、
東京→沖縄に舞台が変わると、受ける印象も違うのは、変な感じ。
やっぱり国がないと生きていけないと思うけれど、
だからって国に従順にならなくてもいいのかな?
まぁ私は従うだろうけど。
「革命は国全体に起こすものじゃない。一人一人の心の中に起こすんだ」
という感じのセリフがなんとなく印象的だった。