『蒼穹の昴』 浅田次郎

蒼穹の昴(上)

蒼穹の昴(上)

蒼穹の昴(下)

蒼穹の昴(下)


時は清代末期。
中国の片田舎に生れた貧しい少年・春児(チュンル)は占い師からこう告げられる。
「…汝は必ずや、あまねく天下の財宝を手中に収むるであろう。」
一方、春児の幼馴染の史了(シリョウ)は「天子様のかたわらにあって天下の政をつかさどることになろう。」という予言に導かれるかのように、科挙の試験に合格し、未来への1歩を踏み出そうとしていた。
過酷な宿命を背負った二人の進む道の果てにあるものとは…
清朝末期の様々な人間の想いを描いた一代巨編!




大興奮で一気に読んでしまいました☆,。・:*:・゚'
西太后、光緒帝、袁世凱、康有為…
世界史で聴いたことのある懐かしい名前が次々と出てきました。
そして浅田次郎がとても魅力的に末期の清を描いているので、
清を何とか救おうとする様々な人々の想いにロマンを感じました。
そして、印象的だったのが浅田次郎の描く西太后の人物像。
西太后は世界史の教科書では皇帝を操り清の近代化を阻害した人物として描かれているのですが、
浅田次郎によると、西太后ほど末期の清を憂いて苦悩した人物はいないようです。
こうした視点の違いもおもしろいなぁと思います。
歴史好きにも、そうでない人にも、オススメです♬